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雇用保険(失業保険)の受給資格

失業時に、生活を支える大切な給付金です。必ず、もらいましょうね。

 

Step1 雇用保険(失業保険)の受給資格

雇用保険の被保険者が離職して、1,2両方の条件を満たすときは、一般被保険者又は短時間労働被保険者について、基本手当が支給されます。

  1. ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても職業に就くことができない「失業の状態」にあること。
    (病気やけが、結婚・妊娠・出産・育児のためなど、すぐに就職することができないときは、支給されません)
  2. 離職の日以前2年間に、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある雇用保険に加入していた月が通算して12か月以上あること。 但し、特定受給資格者については、離職の日以前1年間に、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある雇用していた月が通算して6か月以上ある場合も可。

離職の日以前に被保険者区分の変更のあった人や、被保険者であった期間が1年未満の人は、「被保険者期間」の計算がと異なる場合があります。

被保険者に該当しない人

  1. 短時間労働者で季節的に雇用される人、または短期に雇用されることを常態とする人
  2. 季節的事業に4ヶ月以内の期間を定めて雇用される人
  3. 日雇い労働者(日々雇用される人または30日以内の期間を定めて雇用される人)のうち被保険者に該当しない人
  4. 65歳になってから新たに雇用される人(一般被保険者にはなれませんが短期雇用特例被保険者、日雇労働被保険者になることは出来ます)
  5. 船員保険法第17条の規定による船員保険の被保険者
  6. 国、都道府県、市町村、これらに準ずるものの事業に雇用される人で離職した場合に他に法令条例などに基づいて支給される内容が雇用保険(失業保険)の給付の内容を超えると認められる人

もし「雇用保険(失業保険)に入れるはずなのに入れてもらっていない!」場合には使用人に対して、最長2年までさかのぼって加入手続きをとってもらうことが出来ます。退職時にさまざまな要求を会社にする場合、内容証明などで、保険加入についても要求しましょうね。

Step2 特定受給資格者(会社都合・解雇・自己都合でも)

特定受給者とは

会社を辞めた理由によって、失業保険の受け取り方に差があります。

会社の倒産やリストラで退職する場合、つまり再就職の準備をする余裕もなく会社を辞めざるを得なかった場合には、失業保険をもらいながら新しい仕事を探すことになります。そのために、自己都合退職者よりも保障がより厚くなっています。また、このような会社都合による退職者は、特定受給資格者といいます。

自己都合退職では失業保険の給付までに3ヶ月の給付制限期間が設けられており、また給付日数も会社都合による退職者より少なくなります。

退職したくなかったのに、自己都合退職扱いにされた場合

会社都合だ!と、譲れないとき。たとえば、突然、労働条件を変更されたとか、約束と違う転勤や移動、賃金の遅配等の理由による退職の場合には、特定受給資格者になる場合もあります。

離職理由を会社が「自己都合による退職」とした離職票を受け取ったときは、納得できなければ異議を申し立てることができます。

「離職者記入欄」の該当箇所に○印をつけ、「具体的事情記載欄(離職者用)」に具体的事情を記載し、「離職者本人の判断」の「有り」に○印をつけ、証拠となる資料を添付してハローワークに提出しましょう。

ダメモトでもやってみる価値はあります。

Step3 特定理由離職者(離職日が平成21年3月31日以降の人)

不況の元、派遣社員などが大量に解雇されたため、平成21年3月31日に法改正があり、特定受給資格者に該当しない方であっても、期間の定めのある労働契約が更新されなかったこと、その他やむを得ない理由により離職された人(特定理由離職者、いわゆる「雇い止め」等)については、離職日以前の1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あれば受給資格要件を満たすようになりました


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