内容証明郵便とは?
内容証明郵便とは?
- 差出日付、内容を国が証明してくれ、後に証拠書類として利用できます
- 配達証明を利用することで、相手に届いた日も証明することができます
- 自分で1通保管することができるので、差し出した内容をいつでも確認することができます
内容証明郵便とは、そのお手紙を差し出した、「内容」「出した日」が総務省(昔の郵政省)によって「証明」され、証拠書類として役立つ郵便物です。また、配達された年月日を証明するためにも、「配達証明」の制度も一緒に利用します。
「配達証明」は書留郵便に対して認められるもので、配達日が書いてある葉書が後日、差出人(あなた)の手元に送られてきます。自分の保管用の内容証明1通、書留郵便物受領証、配達証明をセットにして、保管しておくことになります。
労働問題には、さまざまな問題がありますが、残業代を含め、未払い賃金や退職金など、お金を請求する場合は、消滅時効の問題がありますので、必ず内容証明郵便で出します。
電子内容証明
2001年2月から、インターネットを使って、差し出す内容証明郵便サービスが始まりました。紙で出す内容証明よりも、1枚に書ける文字数制限などがありません。
詳しくは、こちらのHPで! → e内容証明
内容証明書を利用するメリット・デメリット
内容証明書のメリット
- 消滅時効を停止することができます
- 労働基準監督署への申告がスムーズにできます
- 会社に対し、本気であることを表明でき、プレッシャーを与えることができます
- 後に司法手続きに及んだ場合に証拠書類として利用することができます
賃金・残業代や解雇予告手当てに関しては2年の時効が、退職金に関しては5年の時効があります。内容証明郵便で請求をした時点で、法律行為として「催告」をしたことになり、時効を停止させることができます。
また、労働基準監督署へ申請する場合も、内容証明を出してあるかどうか、聞かれます。自分保管用の内容証明郵便を持参して労基署へ相談に行くことによって、どのような要求を会社にしてあるのか、わかりやすく伝えることができます。
会社にプレッシャーを与えることができるのも、大きな利点です。会社の社長は労働基準法に精通しているわけではありませんから、そこに、法律のことが書いてあり、要求があれば、口頭や普通のお手紙などで請求するよりも、よっぽど圧力がかかります。
内容証明郵便には、自分が要求する事柄の法的根拠を記載し、今後、どのような手続をしていくかを相手に伝えることが必要です。後に労働基準監督署や労働局であっせんをしてもらったり、裁判上で請求をするときに証拠として、利用します。
また、裁判にまでならなくても、言った、言わないの水掛け論がなくなります。請求したという事実だけでなく、その内容も証明してくれる。これは、とても大きな利点といえます。
内容証明書のデメリット
もちろんデメリットもあります。勤務し続ける場合、周りの人や社長と関係が悪くなる可能性は大いにあります。何も行動しないままでは、労働環境は改善されませんが、状況・請求内容によって、内容証明郵便である必要があるのかどうか、よく考えなければなりません。
内容証明書の書き方
内容証明郵便は、お手紙ではありますが、様々な規制があります。
字数・行数
26行以内・1行は20文字以内
どんな紙に書いても、縦書き、横書き、どちらでもOKです。
”以内”ですので、20行でも、1行18文字でも、もちろんいいです。
WORDなどワープロ機能で作成するときは、26行19文字で、書式設定すると、行の最後に句読点がくる場合でも、20文字を超えないですみます。
「。」や「、」の句読点や記号も1文字として数えます。
部数
同じものを3部用意します。(受取人用・通知人用・郵便局保存用)
使える文字
漢字・仮名・数字のみです。
ただし、英字の固有名詞(商品名や車の型式など)は、OK。
括弧、句読点、一般的な記号(+、%)も使えますが、これらも、1文字として数えます。
訂正・修正
訂正したり、削除したい文字は判読できるように線を引き、該当箇所の上欄に「3字訂正」 「1字加入」のように書いて、印を押します。
年月日・住所・氏名
文章中に必ず、作成年月日、差出人住所・氏名、 受取人住所・氏名を書きます。
印
差出人氏名の下(横書きなら右)に、捺印します。認印でOK。
訂正した際の印と同じモノを押します。
内容証明郵便の出し方
内容証明郵便を取り扱っているのは、集配局と、地方郵便局長が指定した郵便局のみです。
大きな郵便局なら、たいてい扱っていますが、自分が出そうと思っている近所の郵便局が取り扱っているかは、事前に電話をして、確認してから行きましょう。
郵便局に持っていくもの
持っていくモノ
- 内容証明書3部(受取人用・通知人用・郵便局保存用)
- 封筒1通分(受取人・通知人住所・氏名を書いたモノ)
本文で書いた住所氏名と同じでなければなりません。 封をしないで、郵便局に持っていきます。 - もしもに備えて、内容証明に押した認め印
(郵便局で訂正を求められることがあります) - 郵便料金分のお金、又は、切手
窓口で
「配達証明付の内容証明郵便にしてください」と、言えばOK!
内容証明の郵便料金
通常郵便料金+書留料金+内容証明本文料金+配達証明料金の合計です。急ぎの場合はこの合計に速達料金がかかります- 内容証明本文・・・1枚430円。1枚増すごとに260円。
- 通常郵便料金・・・定型25gまで82円。定型50gまで92円。定形外50gまで120円
- 配達証明料金・・・310円
- 書留料金・・・・・・・430円
- 速達料金・・・・・・・250gまで280円
保管用内容証明書を紛失した場合
謄本の閲覧請求
内容証明の差出人は、差し出してから5年の間なら、差出し郵便局に閲覧請求ができます。このとき、「書留郵便物受領証」が必要になるので、内容証明郵便を出した後も、書留郵便物受領証を紛失しないように。閲覧料は420円です。
再度の証明
謄本がもう1通必要になった場合や、謄本をなくしてしまったとき、閲覧請求と同じように、差出し郵便局に対して、再度、証明を求めることができます。もちろん、閲覧と同様、「書留郵便物受領証」が必要ですし、期間も、差出してから、5年間です。
内容証明郵便作成手順
お客様と当事務所のやりとりです
ご要望にあわせて、カタイ文面・柔らかい言い回し・高圧的な態度、謝罪をこめた文章などに致します。
- 初回メール相談 無料メールor有料メール・電話相談
- 継続相談
- 内容証明チェック、作成 見積もり提示
- 正式依頼
作成の場合、メール上で作成した内容証明の確認をして頂き、文章のトーン、追加・変更などご希望に合わせることができます。事務所住所、行政書士名、職印の押印を致します。 - 内容証明をお客様に送付
- お客様が、内容証明に押印し、郵便局で出します。
※忙しい、内容証明を扱う郵便局が近くにない、その他の理由で御希望があれば、当方で郵送代行いたしますので、遠慮なくお申し付けください。 - 差し出した内容証明に関する事後相談をお受け致します。